デジタル・カメラを買うつもりが…… [機材]
「M3」を衝動買いしてしまった。
「今度帰国したらのデジタル・カメラを買うぞ!」と心に決めたはずなのに……おそらく不知不覚のうちに“ライカ・ウィルス”が増殖していたのであろう、出合った瞬間に発病再発したらしいm(_ _;)m
そもそもひろネコ御用達である浅草の早田カメラ店(http://www.photobazar.jp/)に立ち寄ったのは修理が完了したExakta 66とSonnar 2.8/180を引き取るためだった。ところがこの店にはいつも魅力的なカメラがさり気なく置いてあり、「〇〇とか××っていいですよね」などと口走ると「それならウチにあるよ!」と店の主である早田さんがゴソゴソと出してくるから危険である。
「要はデジタルとフィルムを併用するか、M2を追加して35mmと50mmで使い分けるか、です。」
「M2は持ってんだから、M3にしたら?」
「え、M3ですか? いやぁ、それはヤバイっしょ!」
「何がヤバイんだよ。 50mm付けるんならM3の方がいいだろ?」(と言って棚から1台出してくる)
「これ初期のヤツね。見た目はちょっとスレてるけど、整備したばっかりだよ。」
「ほほ~、これがあのM3ですか……うぉぉぉぉぉ、何じゃこの感触は!」
「なんだよ、M3いじったことないのかぁ?」
「ははは、そうなんですよ。 おぉ、このファインダー!! でもダメダメ、デジカメにするんだから。」
「デジカメだったらこの先いつでも買えるだろう?」
「まぁ、そうなんですけど、M9はナンだし、今ならR-D1Sでもいいかなぁと思って……。」
「そうか、んじゃやめとくか。」
「でも、これにズミルックス付けたらサイコ~だろうなぁ! ああ~、もうダメ、イッちゃいそう!」
「デジカメにするんじゃなかったのか?」
「えっ、デジカメって何の話ですか?」
「琴線に触れる」とはこのことを言うのだろうか?M3に「ビビッ!」ときてしまったのだ。もちろん、デジタル・カメラでも写真は撮れる。でも、何か物足りない。それが何であるかは巧く言葉にできないが、何やら五感に関係している部分なのではないだろうか?
もちろん私だってデジタル・カメラには興味津々。現にRICOH GX100はいつもカバンに入っているし、重慶路にある和平大世界の二手相机店(中古カメラ店)にて格安でゲットしたNikon D100だって使っている。まして最近のデジタル・カメラの性能は想像を絶するレベルに達しているようだから、それらを駆使すればあんなこともこんなことも出来るんだろうなぁ……と想像に胸を膨らませているのだ。
それに引き換えM3は何と古めかしいことか。でもこの雰囲気と感触。そして一つ一つの操作を自分の意志で選択して、一枚一枚をじっくりと仕上がりを想像しながら撮るのは実に楽しい。さらに現像から上がってきたポジやモノクロのベタ焼きを見る時のドキドキ感。やっぱコレだよなぁ……。
そんなわけで、ツメに火を灯してコツコツ蓄えたはずの「デジカメ資金」を「M3資金」に転用するという議案が満場一致(!?)で可決されたことはここだけの秘密です。
My favorite Leica M3 with Summilux 1.4/50
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